斜歯車の一般的な種類は何でしょうか？

斜歯車の一般的な種類は何でしょうか？

斜歯車には主に以下のような種類があります。

一、左ねじ斜歯車と右ねじ斜歯車

ねじ線のねじれ方向によって分類されます。斜歯車の軸を垂直に置き、歯車に向かって見たとき、歯が左から右へ上昇するのが右ねじ斜歯車で、歯が右から左へ上昇するのが左ねじ斜歯車です。機械伝動システムの設計において、具体的な設置空間、動力伝達方向、その他の部品との協調などの要素に基づいて、適切なねじれ方向の斜歯車を選択する必要があります。

例えば、ある空間が制限された伝動装置では、他の部品の配置や設置要件のため、特定のねじれ方向の斜歯車を選択して伝動の円滑な進行を保証する必要があります。

二、人字型歯車

ねじ角が等しく、ねじれ方向が反対の 2 つの斜歯車を合わせたものと考えられます。人字型歯車の左右の半分の軸方向力は互いに打ち消し合うため、軸受が受ける軸方向力を減らし、歯車伝動の安定性と荷重能力を高めます。

高いパワー、高い速度の伝動の場合によく使われ、大型船舶の推進システム、重機械の伝動装置などに用いられます。人字型歯車の加工は比較的複雑でコストも高いですが、伝動の安定性と信頼性に高い要求がある場合には取って代われない優位性があります。

三、らせん円錐歯車（らせんベベルピニオンとも呼ばれる）

斜歯車の特殊な形態の一つで、歯の形状は円錐状で、歯線はらせん線です。らせん円錐歯車は交差軸間の動力伝達を実現でき、伝動比が正確で、荷重能力が強く、伝動方向を変える必要がある場合に適しています。

自動車、航空宇宙、建設機械などの分野で広く使われています。例えば、自動車のデファレンシャルには通常、らせん円錐歯車が使われて動力を伝動軸から車輪へ伝え、車両の旋回時の走行要求に応じて左右の車輪が異なる回転速度で回転できるようにしています。