クレーンプーリの主な機能と材質事項

クレーンにおいて、滑車の主な役割はワイヤロープを通すことである。プーリは中心軸が動くかどうかによって、動プーリと定プーリに分けられる。製造方法によって、鋳鉄滑車、鋳鋼滑車、溶接滑車、ナイロン滑車とアルミニウム合金滑車などに分けられる。鋳鉄滑車には、灰鋳鉄（HT 1533）滑車とボールプラグ鋳鉄（QT 4010）滑車がある。灰鋳鉄滑車の技術性能は良好で、ワイヤロープの摩耗は小さいが、割れやすく、軽量級、中級作業等級に多く用いられる、ボールインキ鋳鉄滑車は灰鋳鉄より強度と衝撃靭性が高いので、重段階作業等級に使用することができる。

鋳鋼滑車は、一般にZG 25 II、ZG 35 IIで製造され、比較的高い強度と衝撃靭性があるが、技術性はやや劣っている。表面が硬いため、ワイヤロープの摩耗が厳しい。重レベルと特重レベルの作業条件に使用されることが多い。溶接シーブ、大スケール（D＞800 mm）のシーブは溶接シーブを採用することが多く、材料はA 3鋼である。この滑車は鋳鋼滑車とほぼ同じだが、質量が軽く、1／4程度に軽減できるものもある。現在、ナイロン滑車とアルミニウム合金滑車はクレーンに広く応用されている。ナイロンプーリは軽くて耐摩耗性があるが、剛性は低い。アルミニウム合金滑車は硬度が低く、ワイヤロープの摩耗が小さい。